2010年12月30日木曜日

沈黙のファイル—「瀬島 龍三」とは何だったのか 新潮文庫 [文庫]

この人の名前と経歴そして伊藤忠商事、何か興味を惹かれる。終戦と同時にシベリアに渡り抑留され、帰還と同時に国の中枢に食い込みながら、数々の商談をまとめあげる裏方に徹する。黒幕と言っても尻尾をつかませず、また、表舞台で華やかに出てこない渋さ。

参謀の中でも、ある意味、したたかだったのだろうが、その人となりを知る上で参考になった本である。シベリア抑留の辛さは、体験した人以外に知る由もないが、学生時代の英語の教授がシベリア抑留経験者だったので、工学系学生としては退屈な英語の講義だったが、講義が横にそれた時の戦争を語るその人の話がやけに生々しく心に刻まれている。

瀬島隆三の抑留中の記述は少ない。本人もあまり語ってないのかもしれないが、真実は小説よりも奇なり、と言われるように、もしかしたら自分が知っている壮絶な物語ではなく、ある意味で平凡な捕虜生活だったのかも知れない。また、彼が語ったものがあれば、探してみようと思う。

2010年12月26日日曜日

初めての万年筆

これまで、本格的な万年筆は持った事が無かった。何だか最近無性に万年筆が欲しくなって、最初の一本はまず手軽なものをということで、パイロットのスリムでシンプルな物を買ってみた。元来、手紙を書く事が多かったが、IT業界に来てからはボールペンのお世話にばかりなっていた。

万年筆には抵抗があった。それは、紙の質が悪かった時代に、ついつい力を入れて紙を破いてしまった想い出があるからである。ペン先がダメだったんだろうが、あれ以来、万年筆から遠ざかった。船に乗ってからは、ログブックを書くようになり、その時は、備え付けのインクボトルに浸けるタイプのペンで書いたものだが、筆感は良かったように思う。

パイロットという社名からは飛行機のパイロットかと思いきや、創業者が昔船乗りだったということでセーラーに対抗したのか、水先案内人の英語名称であるパイロットから取ったものだとのこと。という単純な理由で、パイロットの一番安いシンプルなものにしたって訳。

まぁ、しばらく使ってみて、万年筆が似合う紳士になったら、それなりの万年筆を買おうと思う。

2010年12月23日木曜日

冬至

冬に至るという意味なんだろうか、冬至。昨夜は忘年会だったので、柚湯はお預け、カボチャは今日の朝食。不思議なもので気が楽になった反面、将来を悲観してしまう自分がまどろっこしい。今年の仕事も後2日で終わる。年末までにもう1回会えればと思っても、中々実現しない。何をやっているんだろうね、こんな時に。

これから冬本番である。

2010年12月18日土曜日

史上最大の作戦[Blu-ray]

戦争好きと言う訳ではないが、昔観た戦争映画の迫力を思い出して、BDリマスターされた白黒映画としてこの作品を選んで観てみた。

ジョンウェインとヘンリーフォンダがなんとも渋い。昔観た時もソードビーチの攻防で、これはカジノをぶち壊すことで成功を観るのだが、このシーンが一番気に入っている。そして、最後は、オマハビーチの突破である。これが、この映画のクライマックスとなっている。

昔の映画がBDでリマスターされ、白黒映画が昔のままに甦るというのを実感できた。

2010年12月12日日曜日

白銀ジャック (実業之日本社文庫) [文庫]

堀北真希さん激賞、とかいう帯に惹かれた訳ではない、、、とも言えないが、久しぶりに東野ワールドをのぞいてみた。

ストーリー展開の意外感はあるが、企ての内容がちょっと幼稚なのが、残念。もう少し、状況描写を詳細にして、スリルを感じさせて欲しい感じがする。一度読んだら十分の内容。

2010年12月4日土曜日

2005 Le Ciste, Domaine LAGUERRE

昨夜、一人で一本開けてしまった 2005 LE CISTE, DOMAINE LAGUERRE。この前、ぶらっと入ったワインショップでデイリーワインに如何ですかと、奇麗なお姉さんに勧められて買ってしまったもの。

本当に、一日で飲んでしまわなくても。
窓際のロッキングチェアー脇の太陽電池風車とiPadの間で、役目を終えたフルボディに、ぽかぽか陽気。

昨夜は、一本飲んでそのまま居間で寝てしまい、気が付けば朝。外傷は無かったので、誰も介抱してくれないままだったんだなぁ、と一人寂しく二度寝。師走の風にしては、ちょっと暖かい一日。

2010年12月1日水曜日

昼の銀座

今日は午後半休を取って、銀座をブラブラ。たまには気分転換でもしようというところで、映画を見て買い物をして帰宅。なんか、女の子みたいだと思われるかも知れないが、平日昼間のデパートや街は夜と違って面白い。ガラガラの映画館、さすがにレストランなどでは昼間のマダムたちがお食事を楽しんでおられる。いいねぇ。

ネガティブモードからの脱却こそ、今の自分を景気付ける方法なのだが、空振り、空回り、落とし穴。踏んだり蹴ったり。今週はちっともいいことが無い。で、気が付けば年輪が増えていた・・・そんな、映画の日だった。