2010年3月21日日曜日

春の嵐

昨夜から急に風が強くなって、朝の4時頃窓の外の風の音で目が覚め、その後の雨に備えて通気孔の閉鎖や雨漏り対策と、荒天準備となった。船の場合、荒天になってからだともう遅い訳だが、鉄筋コンクリートのマンションの室内だから、まぁ良しとしよう。

布団に戻って二度寝に入りながら、遠い昔の記憶が甦る。あの日も、家の外の強い風の音や庭の松の木のこすれる音が一人欠けた家族の夕食を重苦しい雰囲気にしていた。TVを見ながら食卓を囲むなど無い時代、家長の居ない夕食などあるはずがない。そんな時、電話が鳴り、不安が的中するのである。長い1週間の始まりだった。

この時期は台湾坊主が吹き荒れる感じなのだが、今回の低気圧は太平洋高気圧に押されたのか北上してしまったようである。台湾坊主と言うには中心となった低気圧は黄海あたりで発生しているから正確には違うかもしれないが、この時期の温帯低気圧は本当に怖い。いまでこそ、こうして気象衛星から雲の動きが30分おきに観測でき、様々な情報をスーパーコンピュータが処理して、短時間で予測を立ててくれる。でも、いくら技術が進歩しても、人間の運命は予測できない。

自分にとって春の嵐とは、そういうものなのである。

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