2009年10月11日日曜日

ヴィヨンの妻

大谷は、あそこまで佐知を苦しめておきながら、最後は自分勝手に心中を図りぼろぼろになって帰ってくる。死にたい男は死なせておけば良いと感じた自分だが、それでも佐知が最後に一言、「生きていればいいんだ」と言った時には、人を理解し許す強さと愛の深さに、物語さながら佐知に惹かれる自分が居るのでした。

「男には不幸だけがあるのです。いつも恐怖と、戦ってばかりいるのです。」という大谷の言葉は、同意できるような気がする。戦うことは、男には必要なのかも知れない。でも、その心を癒してくれる女が深い愛を持って受け入れてくれるからなのだろう。

男は女に選択されて始めて愛されるのだと思う。選ばれなければ、始まらないのである。これは、持論。

いやはや、しかし、この大谷の生き方は病的すぎる。

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