2009年12月5日土曜日

バイアウト

たまに幸田真音の文庫本を読みたくなるときがある。そんな時はたいてい会社経営や組織編成に関することでいろいろと考えているタイミングのような気がする。昔、ナビスコの買収劇をただふふぅんと聞いていただけだったが、その後の金融業界で起こる様々な事件や出来事が、こうした資本主義の原理原則のようなものをしっかり理解しなきゃという想いになって来ている。

経営資産価値に無頓着なオーナー企業が、買収の危機にさらされ焦土作戦を経て最後まで抵抗を試みる。最後の最後で、義理人情の世界で最終決着を見るあたりは、日本的である。自分の出生の秘密を知り、復讐に燃えたはずが、最後は憎んでいた人間を許してしまう。お金に目がくらむのが最近の姿だと思うんだけど、そうならずに、自分が全てを背負って罪を償う。美潮の気持ちは解るような気がする。

勝負を賭けるタイミングって重要なのである。

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